朝食欠食対策においてよくある質問
健康経営を進めていく中で、従業員の朝食欠食対策に苦戦される企業は多く、疑問に思うことがいくつかあるかと思います。この記事では、朝食欠食対策を進める上で、いただくことが多い質問に答えていきます。
Q1 従業員の朝食欠食対策は本当に健康課題の解決に効果があるの?
「朝食を食べない方が痩せる」「1日3食食べる必要はない」などの情報があるため、本当に朝食は食べなければいけないのか、という疑問が生まれるかと思います。さまざまな健康情報がありますが、信頼できる研究(エビデンスレベルの高い研究)の多くが、朝食を食べた方が適正体重の維持や生活習慣の予防、循環器疾患リスクの軽減、抑うつの予防などに繋がるということを示唆しています。
また、朝食を食べることで、集中力や思考力、免疫力、代謝など、様々な身体機能の向上に繋がることが示されており、従業員の朝食欠食対策は、健康の維持増進や生産性向上に効果があると期待できます。
加えて、企業が朝食欠食対策を実施することで、従業員の健康状態が改善すれば、生産性向上にとどまらず、離職率の低下、医療費負担の軽減などに繋がるという報告もあります。
Q2 朝食欠食対策にはどのくらいの費用がかかるの?
朝食欠食対策にかかる費用は、導入する対策によって大きく異なります。
例えば、社員食堂の充実には、改修費用や食材費などが発生します。食堂運営会社との調整も必要となり、多くの手間がかかる可能性もあります。一方で、社内報や社内掲示などで朝食の重要性を啓蒙する場合は、費用は比較的抑えられます。
費用対効果を考慮しながら、企業の規模や状況に合った対策を選ぶことが重要です。
Q3 従業員は朝食欠食対策に協力してくれるの?
従業員が朝食欠食対策に協力してくれるかどうかは、企業の取り組み方によって大きく変わってきます。
従業員にメリットを感じてもらえるような対策を導入し、従業員の声を聞きながら、継続的に改善していくことが重要です。
例えば、朝食補助制度を導入する際には、従業員アンケートを実施し、何に困っているのか、どんな補助があれば嬉しいか、どのようなメニューなら食べられそうかなどを把握しておくことが有効です。
Q4 朝食欠食対策で注意すべき点は?
朝食欠食対策を成功に導くには、実施する際に注意したいことがあります。
- 従業員への強制は避ける:従業員に朝食を食べることを強制してしまうと、逆効果になる可能性があります。従業員が自主的に朝食を食べる習慣を身につけたくなるように働きかけましょう。個別にアプローチを行うより、セミナー開催によって社内風土を形成したり、朝食を食べやすい環境整備を行うことが有効でしょう。
- 従業員の声を聞きながら改善する:従業員の意見を聞き、ニーズに合った対策を導入することが大切です。アンケートや意見箱などを活用し、従業員の声を収集しましょう。導入後も定期的にアンケートやヒアリングを行い、「なぜ導入したサービスを利用しているのか」に加えて、「なぜ利用しないか」も忘れずに確認してください。
- 継続的に実施する:朝食欠食対策は、一時の取り組みで終わらせてしまうのではなく、継続的に実施することが重要です。習慣化を促すためにも、定期的なイベントや啓蒙活動を実施しましょう。
まとめ
いかがでしたか?朝食欠食対策に向けた疑問が解決したでしょうか。効果的な朝食欠食対策に取り組む際の参考になれば幸いです。朝食の欠食対策は、結果が出るまでは多少時間がかかることもありますが、まずは実践できそうなことから始められることをお勧めします。
どんな朝食欠食対策をしたら良いのか、社内報に掲載する内容はどうしたら良いか、どのようなセミナーを開催すれば良いかなど実践的なご相談がある場合は健康支援BonAppetitまでご相談ください。貴社の健康経営や、朝食欠食対策の支援をさせていただきます。
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この記事を書いた人
植村瑠美
管理栄養士 健康科学修士
健康経営エキスパートアドバイザー
◆Profile◆
(株)健康支援BonAppetit 代表取締役
急性期総合病院で管理栄養士として10年間勤務し、生活習慣病患者を中心に5,000人の栄養指導を担当。現在は、多くの人が利用するコンビニ食や外食から始められる「食事の選び方」に着目した食事改善法をセミナー等で伝える。栄養素から伝える“理想的な食生活” ではなく、身近な食品から伝える “超実践的な食生活”を伝えるセミナーが行動変容が起きやすいと好評。