朝食欠食率を改善!生産性向上と健康増進に効果的な対策5選

「朝食欠食率改善に何をやろうか…」「朝食欠食対策は何から始めれば良いのか…」「健康診断の数値が改善しない」と、感じている経営者や人事担当者の方必見!朝食欠食率を改善し、従業員の健康向上と企業のパフォーマンスアップにつながる具体的な対策を5つ紹介します!

この記事では、具体的な朝食欠食対策を多角的な視点で詳しく解説します。ぜひ最後まで読んで、貴社にぴったりの朝食欠食率改善の解決策を見つけて、社員の健康と企業の成長に繋げていきましょう!

朝食欠食が従業員の健康やメンタル不調へ与える影響についてはこちらの記事で詳しく解説しています。併せてご覧ください。あまり知られていない「朝食欠食と女性特有の健康課題」についても解説しています。

従業員の朝食欠食対策5選

従業員が朝食を欠食することの解決には、個人での努力だけでは難しいことが多いです。企業が様々な角度からの支援を検討することが必要です。ここでは、具体的な対策を5つ紹介していきます。

朝食欠食率改善に向けた効果的な対策5選

  • 従業員の健康意識を高める情報発信
  • 職場環境の改善
  • 行動変容に直結する専門家からの支援
  • 福利厚生制度の活用
  • 楽しみながら習慣化できるイベントやアプリの活用

①従業員の健康意識を高める情報発信

はじめに、従業員に朝食の重要性を理解してもらうことが大切です。朝食を食べることのメリットや、欠食することによるデメリットを伝え、朝食を食べる習慣を促しましょう。健康的な食生活への意識が低くなるほど朝食欠食の確率が高いという研究報告があります。「朝食欠食対策」に的を絞り込み過ぎず、「健康的な食生活への意識を高める」という視点で考えると視野が広がり、対策を考えやすくなるかもしれません。

社内報やメール配信による情報提供

社内報やメール、社内掲示板で、朝食の重要性や健康な食生活に関する情報を定期的に配信しましょう。従業員が社内報やメールはしっかりと読んでくれないという場合は、LINEを活用して情報配信を行うことも有効でしょう。

朝食を食べるメリットや、手軽に準備ができるおすすめのメニューなどを紹介することで、従業員が朝食を食べることに対する意識を高めることができます。

例えば、以下のような内容を盛り込むことができます。

  • 朝食を食べることで得られるメリット(集中力アップ、免疫力向上など)
  • 朝食を抜くことによるデメリット(体重増加、疲労感増加、メンタル不調、PMS(月経前症候群)など)
  • 朝食を食べ始める人におすすめの食材
  • コンビニや外食で朝食を選ぶポイント
  • 簡単に作れる朝食レシピ

健康セミナーや講演会の実施

管理栄養士や保健師などの専門家を招いて、健康セミナーや講演会を開催しましょう。社内報などでは伝えきれない、深く実践的な内容を学ぶことができます。専門家に依頼することで、朝食の重要性に加えて、健康的な朝食の選び方や手軽な準備の仕方など、具体的にアドバイスしてもらうことができます。指導経験が豊富な管理栄養士や保健師に依頼することで、従業員はより実践的な知識を得ることができます。

またセミナーでは、質疑応答の時間を設け、従業員が個別に抱えている疑問を解消することも重要です。

朝食を食べていなかった人が朝食を食べ始めることは、非常にハードルが高いことです。手軽に始められることを具体的に伝えられることが大切です。

②職場環境の改善

従業員が朝食を食べるための環境を整えることも、重要な対策です。職場環境を見直し、従業員が朝食を食べることを促す工夫をしましょう。

職場で朝食が食べられる時間と環境の確保

早朝出勤などで朝食の時間を取りにくい勤務体系の場合は、休憩時間を調整して朝食の時間を確保するなど、柔軟な対応が必要です。また、通勤ラッシュを避けて早めに出社する従業員が、職場で朝食を食べられるような場所を設けることも良いでしょう。社内の食堂やカフェテリアは昼食時間しか活用できない場合、休憩スペースなどを使うように推奨し、デスクや更衣室以外でゆっくりと朝食を食べられるようにしましょう。その他、電子レンジや給湯設備があれば温かい朝食を食べられる環境を整えることができます。

社員食堂の充実

社員食堂を朝から営業できる場合は、栄養バランスの取れた朝食を提供しましょう。従業員の利用割合を増やすためには、従業員のニーズを把握した上で提供内容を決めることが重要です。しかし、その場合は軽食や菓子パンなどの提供が好まれることがよくあります。軽食等の提供でも良いですが、せっかく食堂を営業するのであれば、栄養バランスのとれた朝食を準備できると、健康増進や生産性向上への費用対効果は高くなるといえます。

社内での軽食販売

社員食堂がない場合や朝の営業ができない場合は、従業員が手軽に朝食を購入できる環境を考えましょう。社内に自動販売機を設置したり、パンやヨーグルトなどの軽食を販売したりするのも良いでしょう。ただし、健康的な食品を提供するよう心がけることが大切です。菓子パンやジュースなどの高カロリーな食品ばかりを販売してしまうと、健康増進には繋がりません。朝食にたんぱく質が多い食品(卵・大豆製品・乳製品・肉・魚介類など)を食べることはメンタル不調の予防にもつながるのでおすすめです。

③行動変容に直結する専門家からの支援

従業員の行動変容を後押しするためには、専門家によるセミナー開催が有効です。管理栄養士などの専門家を講師に招き、実践しやすい方法を具体的に従業員へ伝えることができます。

朝食の重要性に関するセミナー

朝食を食べることのメリットや、欠食することによるデメリットを管理栄養士や保健師などの専門家の視点から解説してもらいましょう。朝食欠食はメタボや生活習慣病、循環器疾患、メンタル不調、女性特有の健康課題へとつながります。若い世代には「病気予防」をメリットとして伝えても、自分ごととして捉えられない場合が多くあります。

その場合は、日々のパフォーマンスUPや、肌トラブル改善、便通改善などのその世代が興味を持ちそうな切り口で朝食を食べたくなるように構成することが重要です。専門的なデータに加えて、改善事例などを交えて分かりやすく説明することで行動変容が起こりやすいでしょう。

健康的な朝食の作り方講座

自炊をする従業員が多い場合や子育て世代が多い場合は、簡単に作れる健康的な朝食レシピを学ぶ講座の開催も良いでしょう。忙しい朝でも、短時間で栄養満点の朝食を作れるような、実用的なレシピを紹介することが大切です。

調理実習を取り入れることで、従業員が実際に朝食を作ってみる機会を提供することも有効です。

手軽に食べられる朝食メニュー紹介

栄養バランスの取れた朝食メニューを食べられることは大切ですが、朝食を食べる習慣がなかった人が、朝食を食べ始めることはハードルの高いことです。

まずは何かを口に入れる習慣をつくることから始められることが大切です。スムージーや牛乳、プロテイン飲料から始めてもかまいません。その後、ご飯やパン、シリアルなどの固形物を咀嚼して食べられると理想です。この段階まで到達できたら、納豆や温泉卵、ヨーグルトやレトルト品や冷凍食品を活用し、大きな手間をかけずに食べられる朝食メニューを紹介できると良いでしょう。

④福利厚生制度の活用

福利厚生制度を活用して、従業員が朝食を食べることを支援することも有効です。

朝食補助制度の導入

経済的な負担から朝食を欠食する従業員もいます。社員食堂や会社での軽食販売を行う際、会社が一部費用を負担する制度を導入しましょう。従業員が朝食を食べるハードルを下げることで、朝食を食べる機会が増加する可能性があります。

健康診断時の栄養指導

定期健康診断の際に、栄養状態のチェックや栄養指導、保健指導を行う仕組みを構築しましょう。従業員一人ひとりの健康状態や食生活を把握し、必要なアドバイスすることで、健康的な朝食を食べる習慣や、規則正しい生活の定着を促すことができます。

⑤楽しみながら習慣化できるイベントやアプリの活用

楽しみながら朝食を食べる習慣をつくるためには、イベントなどを開催することも良いでしょう。

朝食チャレンジ企画

一定期間、朝食を毎日食べることを目標とするチャレンジ企画を実施しましょう。参加者には、記念品やクーポンなどを配布したり、グループや部署ごとの対抗戦にすることで、モチベーションを維持するだけでなく、従業員同士のコミュニケーションの活性化につなげることもできます。

朝食に関するイベント開催

朝食に関するイベントを開催し、従業員同士が交流する機会を提供しましょう。例えば、朝食試食会や、朝食レシピコンテストなどが挙げられます。

朝食レシピの共有

自炊する従業員が多い場合、簡単に作れる朝食レシピを共有できる環境をつくることも良いでしょう。従業員同士がレシピを交換したり、コメントを投稿したりできれば、朝食作りに対するモチベーションを高めることができます。

例えば、クックパッドなどのレシピサイトを活用したり、社内ポータルサイトにレシピコーナーを設けたりするのも良いでしょう。

健康管理アプリの活用

健康管理アプリを活用して、従業員の朝食習慣を促すことも有効です。アプリで朝食を記録したり、健康状態を管理したりすることで、従業員は自身の健康状態を意識しやすくなります。例えば、カロリ―管理機能や食事記録機能、運動記録機能などを備えたアプリを活用することができます。

例えば、あすけんのアプリは管理栄養士が監修に関わっており、信頼度が高く導入している企業も多くあります。アプリへ食事の写真登録すると、管理栄養士から個別アドバイスをもらうこともできるので活用しやすいでしょう。

まとめ

この記事では、従業員の朝食欠食問題を解決するために有効な対策を5つ紹介しました。朝食欠食は、従業員の健康や生産性に悪影響を与えるだけでなく、企業にとっても大きな損失となります。今回紹介した対策を参考に、従業員の健康と生産性を高め、働きがいのある職場環境を実現することで、企業の成長を促進しましょう。ぜひ貴社で取り組みやすい対策を一つ選び、小さな改善から始めてみてください。具体的な方法や専門家のサポートが必要な場合は、ぜひ健康支援BonAppetitお問い合わせください。従業員の健康と企業の成長に向けて、今こそ行動を起こす時です!


健康支援BonAppetitでは、従業員の健康意識を高める健康コラムの作成やLINE配信、管理栄養士による朝食欠食対策セミナーを開催し、企業の健康経営をサポートしています。従業員の健康増進と生産性向上を実現したいとお考えでしたら、ぜひご相談ください。より効果的な朝食欠食対策で、従業員の健康と企業の成長を促進しましょう!

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この記事を書いた人

植村瑠美

管理栄養士 健康科学修士
健康経営エキスパートアドバイザー

◆Profile◆
(株)健康支援BonAppetit 代表取締役
急性期総合病院で管理栄養士として10年間勤務し、生活習慣病患者を中心に5,000人の栄養指導を担当。現在は、多くの人が利用するコンビニ食や外食から始められる「食事の選び方」に着目した食事改善法をセミナー等で伝える。栄養素から伝える“理想的な食生活” ではなく、身近な食品から伝える  “超実践的な食生活”を伝えるセミナーが行動変容が起きやすいと好評。